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弁護士法人 たくみ法律事務所

失業中に交通事故にあった場合の休業損害について

Q
失業中に事故に遭いました、休業損害は一切もらえないでしょうか?
A
失業者の休業損害は基本的には発生しません。

しかし、①就労予定があった場合と、②就労していた蓋然性がある場合には休業損害が認められることになります。

そこで、具体的にどのような判断がされうるのかをご説明します。

①就労予定があった場合

この場合には、具体的に就労時期や給与が定まっているため、その時期から症状固定時期まで、基礎収入をその給与額として休業損害が認められます。

②具体的な就労予定はないが、蓋然性が認められる場合

この場合は、休業損害の額を具合的に判断するために、いつ頃に就職することができるのか、どのくらいの収入を得ることができるのかという点を主張・立証し判断してもらうことが必要となります。

例えば、過去の裁判例では、運送業を廃業して1年半になる62歳の男性について、具体的な就職の話があり、健康で就業意欲もあったと判断されたことから、事故後3ヵ月後には、新たに運転手の仕事についていた蓋然性があるとして、そこから症状固定までの570日分、基礎収入を賃金センサス男性学歴計60歳から64歳平均の7割として休業損害を認めた事案などがあります。

裁判所の判断を見てみると、就労の蓋然性が認められた場合には、就労開始時期を判断して、そこから症状固定日までを休業期間と見る傾向にあるようです。

また、基礎収入としては、以前働いていた際の給与、賃金センサスやこれの一定割合と判断されるなど、個別事案によって様々です。

失業中ではあるが、交通事故がなければ就労していた蓋然性があったとい う専門的な判断を争い適正な倍賞金額を得ることは通常困難を伴うと考えられるので、ぜひ交通事故を専門的に取り扱う弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

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