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労働能力喪失率について
労働能力喪失率とは、事故前と比較して、後遺障害による労働能力(=収入)の低下割合を意味します。
後遺障害によってどの程度労働能力が低下するかは、被害者の年齢・性別、減収の程度、そして職業に対する具体的な影響等の事情を考慮して決定されます。
ところで、労働能力喪失率がどの程度になるのかは、上記のとおり個別事情によりますが、実務上、後遺障害等級に応じた労働能力喪失率表(労働省労働基準局長通牒(昭和32年7月2日付け基発第551号)別表労働能力喪失表)を基準とすることが多々あります。
これによれば、後遺障害14級であれば労働能力喪失率は5%、12級であれば14%といった具合で労働能力喪失率が決められます。
しかし、賠償の場面では、労働能力喪失率というのは、上記のとおり個別事情に基づいて決定されるものですので、必ずしも喪失率表どおりになるわけではありませんし、私も喪失率表以上の喪失率を主張することもあります。
実際に、私が担当した交通事故の裁判でも、喪失率表をこえる喪失率を裁判所に認めてもらった例があります。
また、別の話ですが、後遺障害にはあたらないが、後遺症として逸失利益・後遺症慰謝料が認められる例もあります。
この話は次の機会にお話ししたいと思います。
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執筆者弁護士 桑原淳
福岡県古賀市出身。
個々の被害者が受けた被害をきちんと受け止め、被害者それぞれに最適な解決方法を見つけていくことを大切にしています。