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外貌醜状痕と労働能力喪失率
外貌醜状痕とは
外貌とは、顔面など、日常露出する部分のうち、上肢及び下肢以外の部分を指します。つまり、手足以外の人目に触れる部分のことです。
そして、醜状(しゅうじょう)とは、人目につく程度以上の傷痕のことをいいます。
つまり、外貌醜状とは、交通事故などで手足以外の人目に触れる部位に、人目につく程度以上の傷痕が残ってしまった状態のことをいいます。
外貌醜状痕は、自賠責保険ではその醜状の程度に応じて、後遺障害7級、9級、12級に該当する障害になります(外貌ではなく、上肢及び下肢の露出面に手のひら大の醜状を残す場合14級が認定されます)。
ちなみに以前は、男性と女性でその醜状痕の障害等級に差がありましたが、京都地裁平成22年5月27日の、男性が、女性よりも後遺障害等級が低いのは男女平等を定めた憲法に違反するとの判決を受けて、自賠責法が改正され、現在は男性も女性も同じ等級となっています。
外貌醜状痕は労働能力喪失率には関係ない?
外貌醜状痕はそれ自体からは減収や労働能力喪失率には直ちに結びつかないといえるので、労働能力喪失率が争われることがよくあります。
裁判例としては、被害者の性別、年齢、職業等を考慮したうえで、醜状痕の存在のためにつきたい職業、部署につけないなどの不利益がある場合には、労働能力の喪失を認めています(大阪地判平成11年10月15日等)。
また、醜状痕の影響で対人関係に影響が出るなどの場合には、間接的に労働能力が喪失するとして後遺障害慰謝料の加算事由として考慮しています。
醜状障害の例
醜状痕の例
線状痕の例
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