後遺障害非該当の結果であったが異議申立で5級2号が認定され、約3824万円の補償を受けた事例

• 2024/07/05

主な損害項目	金額
傷害慰謝料	約150万円
後遺障害慰謝料	約1400万円
休業損害	約83万円
逸失利益	約1075万円※1
将来介護費	約1090万円
最終支払額	約3824万円※2

相談・依頼のきっかけ

福岡市在住の80代の女性が、青信号で横断歩道を横断中に、左折してきた車に跳ねられる事故に遭われました。

事故後、救急搬送された病院で、外傷性くも膜下出血、急性硬膜下血腫、左頭部挫滅創、右肩関節打撲傷と診断され、3か月以上入院されることになりました。

ご本人の入院中に、娘様より、今後何をしたらよいかわからないと当事務所にご相談があり、今後の対応をお任せいただくこととなりました。

当事務所の活動

事故から5か月が経過したタイミングで症状固定となり、後遺障害申請を行いましたが、結果は非該当でした。

ご本人には右下肢の歩行障害や短期記憶障害、右側空間無視などの症状が残存していたため、後遺障害が認定されるべきと考え、異議申立を行うこととなりました。

異議申立にあたって、病院から取り寄せた医療記録を隅々まで確認し、認定に有利な事情を集めました。

また、ご本人の自宅を訪問し、ご本人の生活状況やご家族による看護の状況について具体的にお伺いした上で、それらを詳細に記載した異議申立書を作成しました。

当事務所が関与した結果

異議申立の結果、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの」として後遺障害5級2号が認定されました。

認定結果は妥当であると判断し、相手方保険会社との示談交渉へ移りました。

当方の請求に対する相手方保険会社の初回の回答は1830万円でしたが、粘り強く交渉した結果、自賠責保険金（1574万円）を除く2250万円で示談となりました。

弁護士の所感（解決のポイント）

本件では、一度目の後遺障害申請の結果は、非該当というものでした。

しかしながら、事故前には普通に生活できていた被害者が、事故後は一人での生活が不可能な程に支障が出ており、後遺障害非該当という結果は到底納得できるものではありませんでした。

そのため、医療記録を精査等した上で、異議申立したところ、結果が覆り、後遺障害５級の認定がなされました。

非該当と後遺障害５級では、賠償額に雲泥の差が生じるところですので（本件では約３５００万円）、非該当結果に諦めることなく、活動を尽くしたことで結果が伴い、本当に良かったと思います。

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