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弁護士法人 たくみ法律事務所

駐車場内の事故で左手を怪我した方が裁判せず85万円の補償を受けた事例


被害者 男性(30代)/ 長崎県佐世保市 / 会社員 
傷病名 左母指MP関節捻挫等
活動のポイント 保険会社との示談交渉
サポート結果 適正な慰謝料の認定

主な損害項目 金額
傷害慰謝料 84万円
最終支払額 85万円

相談・依頼のきっかけ

荒木弁護士

30代の佐世保市在住の男性は、スーパーの駐車場の駐車区画内で停車中に、後方の駐車区画に駐車するために後退中の車に後ろから衝突されるという事故に遭いました。

事故後、男性は、左手親指に激しい痛みを感じて病院を受診したところ、左母指MP関節捻挫と診断されました。

約1年にわたって治療を続けた頃に相手方保険会社より治療費打切りの話をされました。

男性としては、手術の可能性も考えられる中で治療費が打ち切られてしまったら手術費を相手方に補償してもらえるのか後遺障害が認められるのかといった点で不安に感じられ、当事務所にご相談いただきました。

当事務所の活動

男性が当面は手術を希望せず、また、治療費打切りの時期が確定していたことから、男性残った症状に関して後遺障害申請を行うこととしました。

ご依頼をいただいた後、相手方より経過診断書等の資料を取り寄せた上、男性にもご協力いただいて申請書類を準備し、後遺障害の申請を行いました。

なお、お医者様に対する後遺障害診断書の作成依頼をしていただくにあたり、男性に対し、自覚症状の伝え方の注意点を説明するなどしました。

当事務所が関与した結果

残念ながら後遺傷害は認定されませんでしたが、ご依頼者様と話し合った上、異議申立ては行わずに示談交渉に移行することとなりました。

示談交渉では、傷害慰謝料が争点となりました。

最終的には、別表Ⅰという算定表を使用したうえで、実通院日数を3.5倍したものを通院期間とみなして算定した慰謝料の満額で示談することができました。

弁護士の所感(解決のポイント)

本件は、駐車場内で後退中の車に衝突されたという事故で、当事者双方の車の損傷が極めて軽微だった上、男性は、どのようにして左手親指を怪我したのかを覚えていませんでした。

また、医師からは、男性の親指が生まれつき変形していることも原因になっているとの説明も受けていました。

そのため、仮に裁判になった場合には、そもそも事故によって左手親指を怪我したといえるのかどうか、仮に本件事故の際に怪我をしたのだとしても、男性の過剰な反応が原因ではないのか、さらには、男性の生まれつきの親指の変形が寄与したのではないかなどが問題となることが予想されました。

また、男性の通院が1年以上の長期にわたっていたのに対し、通院頻度はかなり低く、経過観察的な意味合いが強い様子でしたので、慰謝料の算定では、実通院日数を3.5倍したものを通院期間とみなされる可能性が高いと考えられました。

これらの様々なリスク等を踏まえた上で、本件では裁判はせずに示談で解決することにしました

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