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弁護士法人 たくみ法律事務所

健康保険と労災保険はどちらを使ったほうがよいのでしょうか?

利用できるなら労災保険を使いましょう

健康保険と労災保険のどちらも使える場合、労災保険の利用をおすすめします。

労災保険を使用できる場合は、健康保険を使用することはできません(労災保険のメリットについて)

交通事故に伴う治療費の補償に関し、業務中や通勤上の事故である場合は、労災保険を使用することができます。

そして、法律の規定では、労災を使えない場合に健康保険を使うことができるとされています。

健康保険法 第1条

この法律は、労働者又はその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。

健康保険法 第55条

被保険者に係る療養の給付又は入院時食事療養費、特定療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、傷病手当金若しくは埋葬料の支給は、同一の疾病、負傷又は死亡について、労働者災害補償保険法、国家公務員災害補償法又は地方公務員災害補償法若しくは同法に基づく条例の規定によりこれらに相当する給付を受けることができる場合には行わない。

つまり、労災保険を使用できる時は健康保険を使用することができず、業務外の負傷や私病など労災保険が適用されない時は健康保険を使用できるということになります。

なお、労災の申請は提出資料が多く、業務災害の場合、労災保険料が増加することもあるため(通勤上の災害の場合は労災保険料は上がりません)、勤務先が手続きを敬遠することもあります。

しかし、勤務先が証明等の手続きをしない場合、労働安全衛生法違反(いわゆる「労災隠し」)として勤務先に処分が下ることもあります。

また、労災保険を使える場合、健康保険を使用すると後々健康保険でまかなった分の医療費の返納を求められることにもなりますので、必ず労災の手続きをとるようにしましょう(勤務先の証明がもらえない場合でも申請可能です)。

労災保険を利用した解決事例(一部)

被害者の過失を最小限に抑え、約509万円が示談交渉において認められた事例

40代男性 / 会社員 / 福岡市在住
傷病名左大腿骨骨幹部骨折

後遺障害等級14級9号
最終示談金額509万円(自賠責保険金含む)

主治医への面談を実施し、後遺障害8級認定・2819万円が補償された事例

40代男性 / 会社員 / 福岡県大野城市在住
傷病名右足関節骨折、右足関節三角靭帯断裂、右腓骨骨折

後遺障害等級8級
最終示談金額2819万円(自賠責保険金含む)

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