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交通事故の影響で要介護状態となった被害者が後遺障害1級認定、6246万円が補償された事例
相談者 | 女性(70代) / 福岡県久留米市在住 / 年金生活 |
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傷病名 | 右脛腓骨骨幹部開放骨折、左足関節脱臼骨折、左リスフラン関節開放骨折、左多発肋骨骨折、両側肩甲骨骨折、外傷性くも膜下出血、びまん性軸索損傷、外傷性水頭症、脳挫傷、頭蓋底骨折、顔面骨骨折、肝損傷、脾損傷、仙骨部褥瘡、左下腿~足部骨髄炎、足底部皮膚欠損等 |
活動のポイント | 後遺障害等級認定サポート・示談交渉 |
後遺障害等級 | 1級1号 |
サポート結果 | 将来介護費、将来治療費含む適切な賠償額の獲得 |
最終支払額 | 6246万円 |
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相談・依頼のきっかけ
70代の久留米市在住の女性は、道路を横断中に直進してきた大型トラックにはねられるという交通事故に遭いました。
相手運転手はそのまま走り去ってしまい、周りにいた通行人の方が通報をしたことで、なんとか相手方を特定するに至りました。
女性は、救急搬送され、右脛腓骨骨幹部開放骨折、左足関節脱臼骨折、左リスフラン関節開放骨折、左多発肋骨骨折、両側肩甲骨骨折、外傷性くも膜下出血、脳挫傷、頭蓋底骨折、顔面骨骨折、肝損傷、脾損傷、仙骨部褥瘡、左下腿~足部骨髄炎等と診断され、そのまま搬送先の病院で入院となりました。
女性は、要介護状態となり、相談時も入院されていました。
今後の治療や後遺障害、介護費等、様々な不安があり、相手との対応を全てお任せしたいとのことでご家族よりご相談いただきました。
当事務所の活動
ご依頼時、事故から間もない状況でしたので、ご依頼者様には引続き入院先での治療に専念していただきました。
また、相手保険会社との関係では、弁護士介入した旨を通知したうえで、必要資料を取り寄せ、診断書等の確認、ご家族に入院・治療状況等を定期的に確認させていただきました。
また、過失割合も争点になるため、刑事記録も取り寄せ、事故状況等を確認しました。
事故から約1年が経過したところで症状固定となり、自賠責保険に対して後遺障害申請を行うことになりました。
高次脳機能障害もございましたので、後遺障害診断書の他、頭部外傷後の意識障害についての所見、神経系統の障害に関する医学的意見についてもお医者様にご協力をいただき、作成いただきました。
なお、事故前後の生活状況の違いについて、ご家族に日常生活状況報告という書類を書いていただき、必要書類を揃えて後遺障害申請をいたしました。
当事務所が関与した結果
後遺障害申請の結果、頭部外傷に起因する遷延性意識障害、四肢麻痺、四肢拘縮、咀嚼・嚥下全く不能で経管栄養等の症状について、こちらで準備・提出した書類の記載および四肢の機能障害の程度等を踏まえて検討した結果、生命維持に必要な身のまわり処理の動作について常に他人の介護を要するものと捉えられることから、「神経系統の機能又は精神に著しい傷害を残し、常に介護を要するもの」として別表第一の第1級1号に、右肩甲骨と左肩甲骨の変形傷害については、変形が明らかにわかる程度のものと捉えられることから、「けんこう骨に著しい変形を残すもの」としてそれぞれ別表第二の第12級5号に該当し、これらの障害を併合した結果、別表第二の併合第11級の認定がなされました。
ただ、既往症として脳動脈瘤、認知症等があったことから、既存障害として別表第二の第9級10号に該当するという判断もなされました。
相手方との示談交渉では、将来の入院雑費、傷害・後遺障害慰謝料、近親者慰謝料、将来治療(介護)費、過失割合、素因減額等が主な争点でした。
傷害慰謝料は、ひき逃げ、重症事案等であることから、裁判基準の1.5倍で請求していたところ、増額請求についても相手は概ね認めるという回答でした。
最大の争点であった将来治療(介護)費については、将来の保険給付分を考慮して損害を算定するか否かという難しい問題があるところですが、交渉の結果、日額2万円で合意に至りました。
弁護士の所感(解決のポイント)
本件は、被害者が、道路を横断中に、大型トラックにひき逃げされ、さらに加害運転手によってドラレコの破棄という証拠隠滅が図られるという非常に悪質な事故でした。
当然、被害者のご家族の怒りや悲しみも大きかったので、民事に先立ち、刑事手続きについても、最大限のサポートをさせていただきました。
民事の示談交渉では、争点は多岐にわたりましたが、事故態様が悪質であったことから訴訟も辞さないという強い態度で交渉にあたったこともあり、裁判前の示談交渉の段階で十分な内容の金額を引き出すことに成功しましたので、訴訟外での示談で解決するに至りました。
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監修者弁護士 岩間龍之介
福岡県久留米市出身。
交通事故被害者からの相談に真剣に向き合い、加害者側との間に入ることで精神面でも支えとなれるよう最大限の努力をいたします。