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顔に残った傷痕等で後遺障害併合8級が認められ、1819万円で示談解決した事例
相談者 | 男性(20代) / 福岡市在住 / 職業:会社員 |
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傷病名 | 右橈骨遠位端骨折、右第2,3中手骨骨折、左前腕挫創、鼻部皮膚欠損創、鼻骨骨折、口唇挫創、前額部挫創、歯の脱臼、右手背部擦過創、外傷性くも膜下出血、歯牙破裂等 |
活動のポイント | 後遺障害等級認定サポート・示談交渉 |
後遺障害等級 | 併合8級(外貌醜状:9級16号・右手関節の機能障害:10級10号) |
サポート結果 | 後遺障害等級認定獲得・適切な賠償額の獲得 |
主な項目 | 金額 |
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傷害慰謝料 | 137万円 |
後遺障害慰謝料 | 747万円 |
逸失利益 | 1336万円 |
休業損害 | 44万円 |
過失割合 | 5% |
最終支払額 | 1819万円 |
相談・依頼のきっかけ
20代(事故当時10代)の福岡市在住の男性が、普通自動二輪車に乗り、片側二車線の右側を直進していたところ、対向車線を走行していた普通乗用自動車が突然目の前で右折をしたため、ブレーキをかけても間に合わず、衝突するという事故に遭いました。
この事故で男性は、近くの病院に救急搬送され、右橈骨遠位端骨折、右第2,3中手骨骨折、左前腕挫創、鼻部皮膚欠損創、鼻骨骨折、口唇挫創、前額部挫創、歯の脱臼、右手背部擦過創、外傷性くも膜下出血と診断され、そのまま入院となりました。
鼻や唇部分については当日癒合処置がなされ、後日右手骨折部分は骨接合術が施行、左前腕はガラス片を取り除く処置も行われました。
約2周間の入院期間を経て退院し、以降はご自宅近くの病院へ通院となりました。
通院期間中もしばらくは右手骨折部分についてギプス固定をしており、事故による歯牙破裂もあったため、歯科での通院もございました。
事故から約10か月経過し、今後の治療や後遺障害申請、賠償額等全般についてご相談されたいとのことで、ご家族の方にご相談いただきました。
当事務所の活動
ご依頼者様には治療に専念いただき、弊所では、相手方より一件資料を取り寄せ治療経過や事故状況等を確認しました。
また、一部治療費の立替え等もあったことから、相手方へ内払依頼等も行いました。
弊所にご依頼いただき数か月後に右腕骨折部分の抜釘術も行われ、再度入院となりました。
ご依頼者様とは定期的に治療状況について確認も行い、事故から1年と数か月経過した頃に症状固定となりました。
後遺障害申請にあたり、お医者様に書いていただく後遺障害診断書について、ご依頼に際してのアドバイス等もさせていただきました。
後遺障害申請後、顔の傷痕について実際に調査官と面接を行うことになり、弁護士も同行のうえ傷跡の大きさや状態について詳しく見ていただきました。
当事務所が関与した結果
後遺障害申請の結果は、顔面部の傷痕について線状痕が認められ外貌に相当程度の醜状を残すものとして9級16号、右橈尺骨遠位端骨折後の右手関節の機能障害については、1上肢のうち3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すものとして10級10号、これらを併合した結果、併合8級と認定されました。
認定後、ご依頼者様とも方針相談の上、相手方との示談交渉に移行することとなりました。
相手方保険会社との交渉では、重傷事案で請求金額も高額であることから、相手にも代理人弁護士がつきました。
逸失利益等が主な争点となり、カルテを精査し検討するのでお時間がかかるとのことでした。
ご依頼者様とも検討し逸失利益部分についてこちらも譲歩しつつ、妥当な賠償額認定の再検討依頼を行い、当初相手より言われていた時間は要さずに最終支払額1000万円での回答を得ることができました。
裁判移行時のリスクや解決までの時間を比較し、裁判は行わずに示談することとなりました。
弁護士の所感(解決のポイント)
本件では、後遺障害自体は8級と認定されているものの、最も高い等級がついている後遺障害が、顔面部の傷痕に関する後遺障害であることから、賠償金額に関しては相当揉め、長期化することが予想されました。
傷跡に関する後遺障害の将来における労働能力の喪失(逸失利益)については、大きく損なわれないとの裁判所の考えがあるためです。
もっとも、本件では相手方保険会社に弁護士がついたことから、仮に裁判を起こした場合の共通認識を早期に形成することができ、早期解決をすることができました。
一般に双方代理人がついた場合は、裁判となる可能性が高くなり、解決まで時間がかかることが多いです。
しかし、法律に関する理解が特に重要となる事件に関しては、双方代理人がついた場合の方がスムーズに交渉が進む場合があります。
本件ではまさに、逸失利益の理解という法律に関する理解が特に重要となる事件でしたので、双方に代理人がつくことにより早期に解決することができました。
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