被害者の入院にご家族が付き添った分の補償を含む約116万円で示談解決した事例

• 2023/09/15
• 2023/09/14

主な損害項目	金額
傷害慰謝料	約90万円
休業損害	約25万7000円
入院雑費	8万7000円
付添費	4万5500円
総賠償額	約116万円

相談・依頼のきっかけ

福津市在住の50代の女性が、T字路の交差点にて自転車にて直進中に、右折し終えた相手車両と正面衝突するという事故に遭いました。

女性は頭部を強く打ちつけて病院へ緊急搬送されましたが、意識障害は2日間続きました。

この事故により、女性は左急性硬膜下血腫、外傷性クモ膜下出血、外傷性脳内血種、右側頭骨骨折、右下腿打撲傷、右膝関節部擦過創、左前額部皮下血種、右顔面擦過創、左手指皮下血種等の診断を受け、約2か月入院をすることになりました。

大きな事故に遭うのが初めてで、保険会社の対応や今後どうしたらいいのかが分からず不安なお気持ちを抱えていたご家族よりご相談をいただき、弊所へご依頼いただくことになりました。

当事務所の活動

事故直後にご依頼をいただいたため、女性は入院中でした。

明らかな神経脱落等所見は認められないものの、注意力、集中力の軽度低下の症状が見られたため、まずは治療に専念いただくことにしました。

その後、高次脳機能障害のリハビリ目的で転院され、懸命に治療を続けておられましたが、早期解決されたいとのご本人の希望から、事故後約2か月で治療終了となりました。

非常に衝撃の大きな事故であり、当然、後遺障害申請も視野に入れておりましたが、ご本人が早期の解決を強く希望されていることから、現時点では後遺障害申請を行わずに、傷害部分の示談交渉へ進むことになりました。

当事務所が関与した結果

相手方保険会社との示談交渉を行うにあたり、付添費、傷害慰謝料が争点になることが予想されました。

入院中は病院で看護されていることから、裁判外での交渉では付添費を全く認めていただけない可能性も想定されました。

しかし、非常に大きな事故に遭われ、不安を抱えながらも入院中に付添われた女性のご家族の大変さを訴え、付添費の一部を認めてもらうことができました。

また、傷害慰謝料も裁判基準の9割での回答をいただき、最終的に裁判での想定額を上回る金額での示談となりました。

弁護士の所感（解決のポイント）

今回は、様々な事情から治療期間としては短くなったものの、今後、後遺症が残り後遺障害申請を検討する可能性もありました。

仮に、後遺障害等級が認定されると、相手方とさらに示談交渉することで、保険金の増額が実現する可能性があります。

しかしながら、相手方と示談書を取り交わした場合、「すでにこの件の保険金は全て支払ったため、後遺障害の等級が認定されたとしても、相手方との交渉の余地はありません。」と主張されるおそれがあります。

かかる主張を封じるためにも、示談書の取交しの際に、「後遺障害が認定された場合は別途協議する」との文言を追記するよう依頼し、示談書を取り交わしています。

本件のように、示談書の文言にも気を付けるべき場合がありますので、最後まで油断できない事例であったといえます。

お客様の声

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