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脳挫傷等による脳の損傷で高次脳機能障害として後遺障害9級に認定され、約2046万円が補償された事例
被害者 | 10代男性 / 福岡市在住 / 学生 |
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傷病名 | 外傷性くも膜下出血、脳室内出血、左急性硬膜下血腫、広範性軸索損傷、脳挫傷、左上顎骨骨折等 |
後遺障害 | 9級10号 |
活動のポイント | 後遺障害等級認定サポート・示談交渉 |
サポート結果 | 後遺障害等級認定・示談交渉において適切な賠償金の獲得 |
主な項目 | 金額 |
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傷害慰謝料 | 約230万円 |
後遺障害慰謝料 | 約635万円 |
逸失利益 | 約3382万円 |
付添費 | 約77万円 |
過失相殺 | 50% |
最終賠償額 | 約2046万円(自賠責保険金含む) |
相談・依頼のきっかけ
福岡市在住の10代の男性が、点滅信号のある交差点に、赤点滅の信号側から自転車で進入したところ、黄点滅の信号側から直進してきた車と衝突し、約4メートル跳ね飛ばされるという事故に遭いました。
事故により被害者の男性は重体となり、病院へ緊急搬送されてそのまま入院となりました。
事故直後より意識障害が遷延しており、搬送先の病院で外傷性くも膜下出血、脳室内出血、左急性硬膜下血腫、広範性軸索損傷、脳挫傷、左上顎骨骨折等の診断を受けました。
脳の損傷が激しく、医師からは意識が回復する可能性が低いと説明されており、今後について色々と不安があるということで被害者のお父様よりご相談いただきました。
弁護士費用特約への加入がないことから弁護士費用についても心配されていましたが、ご家族とも話し合われた上でご依頼いただくことになりました。
当事務所の活動
まずは治療に専念していただくため、被害者に付き添っているご家族の交通費の支払いを相手の保険会社に求めるなどの交渉をしました。
入院当初は意識が戻る可能性が低いと言われるほど厳しい状態でしたが、ご家族の懸命な介護のかいもあって、身の回りのことを自分でできるようになるほどの奇跡的な回復をみせました。
被害者がまだ学生ということもあり、特に学習面において怪我の影響が残っていないかを確認するため、定期的な通院を続けることになりました。
ご家族の方と常に連絡を取り合い、必要に応じて相手の保険会社に報告をして、被害者の方が安心して治療を続けられるようにサポートしました。
事故から約2年半後、日常生活は送れているものの、以前より物忘れが多くなり、ときどき怒りっぽくなることがあるという症状を残して症状固定となり、後遺障害申請を行うことになりました。
当事務所が関与した結果
後遺障害について
後遺障害申請の結果、頭部外傷後の高次脳機能障害について、「神経系統の機能または精神に障害を残し、復することができる労務が相当な程度に制限されるもの」として後遺障害9級10号の認定を受けました。
後遺障害認定後、保険会社との示談交渉移りました。
示談交渉について
保険会社との示談交渉において大きな争点となったのは逸失利益でした。
物忘れが多くなったという症状が将来就職したときにどのような影響を及ぼすのかという不安が大きく、これからの長い人生における心配を少しでも減らせるよう、相手方保険会社との賠償金の増額交渉を重ねました。
その結果、自賠責保険金を含めて合計2000万円を超える賠償を受けるということで話し合いがまとまり、裁判をすることなく示談で解決することができました。
弁護士の所感(解決のポイント)
いわゆる高次脳機能障害は、脳機能に関するものであるため、客観的に分かりにくいことが特徴です。
そのため、裁判になれば相手方も積極的に障害の存在を争い、認定結果がひっくり返ることもありえ、裁判すべきかについて慎重な検討が必要になります。
今回は、示談交渉で将来の損失を積極的に主張することで、示談においても十分な賠償額を引き出すことができたため、裁判するリスクを抑えて示談をまとめることができました。
当事務所の後遺症への補償と取り組みについて
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監修者弁護士 向井智絵
鹿児島県鹿児島市出身。
後遺障害等級認定サポートや示談交渉など、交通事故の被害者に寄り添った対応を心がけています。お気軽にご相談ください。