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福岡で死亡事故が多発しています
はじめに
福岡県と福岡県警は2023年4月19日、福岡県内で交通死亡事故が多発していることを受け、2001年以来22年ぶりに「交通死亡事故警戒宣言」を発令しました。
2023年の福岡県内の交通事故発生状況
2023年 | 前年同月比 | |
---|---|---|
発生件数 | 6310件 | +560件 |
死者数 | 36人 | +18人 |
負傷者数 | 7861人 | +617人 |
※2023年4月25日(火)現在の数字
福岡県内の交通事故発生件数は2022年と比べると560件も増加しており、死者数はなんと2倍に増えています。
2023年3月末時点の福岡県警の統計では、事故発生の時間帯は午前6時~8時の通勤通学の時間帯と午後6時~10時の日が落ちて暗くなる時間帯に集中しており、死者数全体の約4割が歩行中の事故、年齢別では全体の7割が65歳以上の高齢者となっています。
福岡県の死亡事故の推移
2016年 | 143名 |
---|---|
2017年 | 139名 |
2018年 | 136名 |
2019年 | 98名 |
2020年 | 91名 |
2021年 | 101名 |
2022年 | 75名 |
福岡県内の死亡事故は、2015年以降減少傾向にあります。
特に昨年は統計が残る1946年以降最も少ない数となっています。
全国的に見ても2022年まで6年連続で減少を継続しており、近年発展し続けている車の自動ブレーキ機能や車間距離制御装置などのドライバーを支援する技術を搭載した車の普及や、新型コロナウイルスによる行動制限などの影響もあると考えられます。
交通事故を未然に防ぐために
事故発生の時間帯は通勤通学の朝の時間帯と午後6時以降の日が落ちて暗くなる時間帯に集中しており、約4割が歩行中に事故に遭い亡くなられています。
夕暮れ時における歩行者の交通事故対策として、①道路を横断する際の交通ルールの遵守、②明るい服装や反射材用品・ライトの活用が挙げられます。
①道路を横断する際の交通ルールの遵守
基本的なことではありますが、歩行者自身が交通ルールを守ることが交通事故を防ぐ一番の対策になります。
- 横断歩道が近くにあるところでは、手前ではなく必ず横断歩道を横断する。
- 横断距離や時間が長くなるため、道路を斜めに横断しない。
- 歩行者横断禁止(下図参照)の標識がある道路を横断しない。
- 歩きスマホやイヤホンをつけて大音量で音楽を聴くなど、周囲の状況確認が散漫になることは控える。
これら基本的なことを守るだけでも格段に事故に遭う可能性は低くなると思います。
②明るい服装を心がける、反射材やライトを活用する
JAFが2021年7月14日に実施した「夜間走行時における歩行者の見え方」によると、服装の色によってドライバーから見える距離が変わるという検証結果が出ています。
JAF「夜間走行時における歩行者の見え方(JAFユーザーテスト)」(最終閲覧日:2023年4月27日)https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/beam/night-vision
このように、着用する服の色によってドライバーが発見しやすいかどうかが大きく変わります。
また、車のライトを反射するリフレクターや懐中電灯等を活用すると、より効果的です。
おわりに
ここ数年、全国的に交通事故は減少傾向にあります。
しかし、福岡だけで見ても今年に入り6310件の交通事故が発生し、36人もの方が亡くなられているという現実があります。
今回の「交通死亡事故警戒宣言」で一人でも亡くなられる方が減ることを願います。
これからゴールデンウィーク期間に入りますので、外出の際は、交通ルールを守り、交通事故に遭わない・起こさないように一人ひとりが注意していきましょう。