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増加する高齢者ドライバーの交通事故と事故を防ぐための対策
はじめに
年が明け、2022年となりました。
2022年1月4日に、神奈川県横浜市で79の女性が運転する車が逆走して交差点で車2台に衝突するという交通事故と、80歳の女性が運転する車がドラッグストアに突っ込んでしまうという2件の交通事故が同日に起きたとのニュースを見ました。
日頃ニュースを見ていても、高齢ドライバーが関係する交通事故の報道が多いと感じます。
人生100年時代となり、ご高齢の方で今も変わらず運転されている方も多いのではないでしょうか。
私自身、高齢ドライバーの交通事故ニュースを見るたびに、家族と「何歳まで運転できるか」と話すことが増えました。
そこで、実際に高齢ドライバーの運転による交通事故が増えているのか、交通事故を防ぐためにどのような対策がなされているのか等について、調べてみました。
高齢ドライバーが引き起こす交通事故の件数は増えている?
全国
警察庁のホームページでは、2011年~2020年の間の高齢運転者交通事故発生状況が一覧でまとまっていました。
出典:警視庁
これによると、2020年はコロナの関係もあるのか若干減少しているものの、交通事故全体に占める高齢運転者の割合は年々増加していることがわかります。
福岡
また、福岡県警のホームページでも、期間は少し前ですが、2006年~2015年の10年前間の推移がグラフで記載されていました。
出典:福岡県警察
こちらを見ても、福岡県全体で発生している交通事故の件数は減少している一方で、高齢運転者が当事者となった事故の件数は増加していることがわかります。
高齢ドライバーが原因となる事故を防ぐための対策
平成29年3月12日に施行された改正道路交通法では、臨時認知機能検査・ 臨時高齢者講習が新設されました。
免許の更新時のみならず、認知機能が低下したときに引き起こしやすい違反行為(信号無視・通行区分違反・一時不停止等)をした場合には、臨時認知機能検査を受け、検査の結果が悪い場合には臨時高齢者講習(実車講習・個別指導)を受講することとなりました。
さらに、これらの認知機能検査によって認知症のおそれがあると判断された場合には、臨時適性検査(医師の診断)を受けるか主治医等の診断書を提出しなければならず、医師の診断にて認知症と判断された場合には、免許取消等の処分の対象となりました。
警察庁のホームページに講習の目安時間や手数料等も分かりやすくまとまっていましたので、周囲にご高齢で運転をなさっている方がいらっしゃる場合には、この機会に一度確認してみるのも良いかと思います。
さいごに
道路交通法の改正を含め、高齢ドライバーの交通事故を未然に防ぐための対策がなされていますが、事故の件数は増加しています。
認知機能の低下は、加害者になるリスクだけではなく、被害者になってしまうリスクもあります。
コロナ禍において人との接触を避ける意味でも自動車は便利な移動手段ですが、必要な検査を受けることや、心配な場合には周囲に協力してもらう等の対策が必要だと感じました。
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