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ご家族に高齢ドライバーがいる皆様へ-福岡県における運転免許返納手続-

ご家族に高齢ドライバーがいる皆様へ|福岡県における運転免許返納手続

高齢ドライバーによる重大事故が多発しています

 事務局KHです。

 高齢ドライバーによる死亡事故を含む重大事故が全国で多発し、問題になっています。

 福岡県でも今年6月、福岡市早良区百道の交差点付近で81歳の男性が運転する車が暴走し、運転者を含む9人が死傷する痛ましい事故が発生いたしました。

 ご家族に高齢ドライバーがいらっしゃる方には、「交通事故を起こさないか心配だ」「そろそろ運転をやめてほしい」と感じている方も多いのではないでしょうか。

高齢ドライバーイメージ

 福岡県警によると、平成30年に福岡県内で起きた交通事故のうち、高齢運転者(65歳以上の者)が当事者となった交通事故の件数は31,279件、高齢者が第1当事者になった事故件数6,471件でした。※1

 高齢者が当事者となる交通事故の件数自体は年々減少していますが、全体の交通事故件数に占める割合は増加しています。

 そんな中で注目されているのが運転免許の返納制度です。

 福岡市早良区の事故でも、運転者の男性が事故前に免許の返納を検討していることを周囲に漏らしていたことが報道されました。

 今回は、運転免許返納制度の概要と具体的な手続についてご説明します。

運転免許返納制度とは

 加齢が進むと、視野障害、身体機能低下、筋肉の衰えなどにより、運転時の操作ミスが起こりやすくなることが知られています。

 運転免許返納制度は、運転に不安を感じるようになった方や運転免許が不要になった方が自主的に運転免許証の全部または一部を返納することができる制度で、平成9年の道路交通法改正により導入されました。

 平成13年には「免許を返納すると身分証明書がなくなってしまい困る」という要望を受けて、道路交通法が改正され「運転経歴証明書」が導入されました。

 運転経歴証明書は運転免許証に代わる公的な本人確認書類として利用できるものです。

 運転免許を返納してしまうと買い物や送り迎えのときに車が使えず不便だ、という方も多いと思います。

 各都道府県では、免許返納後の不便を少しでも解消するため、自治体と事業者の協力により公共交通機関の割引を始めとした様々な特典(優遇処置)を提供しています。

 福岡県で受けることができる特典についてはこちらをご覧ください。

福岡県で運転免許を返納するための手続

 続いて、福岡県で運転免許を返納するための手続についてご案内します。

 運転免許の返納は、福岡、北九州、筑豊、筑後の自動車運転免許試験場、県内の警察署交通課、警察本部運転免許管理課で受け付けています。

 受付時間は平日(月曜日~金曜日)の9時から16時です。

 原則として本人が申請する必要がありますが、本人が病気等の理由により窓口に行くことができない場合には本人の意思確認を行ったうえで代理人からの申請も可能です。

 運転免許の返納手続の際に、運転経歴証明書の交付申請も同時に行うことができ、運転経歴証明書の交付を申請する場合には、申請用の写真1枚と手数料1,100円が必要となります。

 自動車運転免許試験場で申請した場合は即日に交付を受けることができますが、警察署、警察本部運転免許管理課で申請した場合は交付まで概ね2週間かかりますので注意が必要です。※2

最後に

 車を運転していれば誰でも加害者になりうるのが交通事故です。

 交通事故の被害者やそのご家族は、ときに生涯消えない傷を抱えることもあります。

 全ては一瞬の不注意や運転ミスから始まります

 私たちは、被害者側専門の法律事務所として、死亡事故を含む多くの重大事故を取り扱い、事故により被害者の皆様が負った深い傷と向き合ってきました。

 交通事故の加害者にならないため、そして新たな被害者を生まないために、加齢により車の運転に不安を感じるようになったら運転免許の返納を検討するようにしましょう。

 そしてご家族に高齢ドライバーがいらっしゃる方は、なるべく早い段階でご本人と話し合いをすることをお勧めいたします。

死亡事故のご遺族の方へ
高次脳機能障害でお悩みの方へ

参考元

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