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高次脳機能障害と成年後見制度
高次脳機能障害と成年後見制度
家族が交通事故に遭い、高次脳機能障害が残りました。本人の財産管理などの今後の生活面が不安です。どうすればよいでしょうか。
A
成年後見制度を利用する方法が考えられます。
成年後見制度とは、判断能力が低下した人の生活のために成年後見人等の代理人が代わりに財産を管理したり、契約を締結したりする制度です。
高次脳機能障害では、たとえば次のような症状が現れます。
- 記憶障害(例:もの忘れ、間違えて記憶する)
- 注意障害(例:2つのことを同時にできない)
- 遂行能力障害(例:作業が持続できない、指示がないと動けない)
- 社会行動能力障害(例:公衆の場であることを意識できない)
- 人格変化(例:些細なことですぐに怒るようになった)
したがって、適切な賠償金を獲得するために訴訟提起をしたくても、訴訟をするために必要な意思能力がないとされて訴訟提起できない、または形式的に訴訟提起ができたとしても訴訟の内容が全く理解できないという事態となってしまうことがありえます。
また、損害賠償などで多額の一時金が被害者に支給されても被害者に財産管理能力がなく、浪費したり、悪徳商法に騙されたりなど散財の危険性があります。
賠償金等は被害者の事故後の人生にとって大切な生活資金ですので、適切に管理しなければなりません。
したがって、成年後見人を選任してきちんと財産管理を行う必要があります。