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労災保険のメリット制について
通勤中に交通事故に遭われた方から、「労災を使おうとしたら、会社から労災保険料が上がるので使わないように指示されましたが本当ですか?」と相談いただくことがあります。
通勤中の交通事故(通勤災害)で労災保険を利用しても、会社が負担する労災保険料は上がりません。
一般的に、労災を利用すると翌年の労災保険料が上がると言われていますが、こと交通事故においては労災保険料が上がらない場合が多いです。
では、どのような場合に交通事故で労災保険料があがるのでしょうか。
それは、事業主が労災保険料の変動制(これをメリット制といいます)の適用を受けている場合に、「業務中の災害」によって労災保険を利用したとき、労災保険料が上昇するのです。
1.業務中の災害
「業務中の災害」には通勤災害を含みません。
このため、通勤中の事故での労災利用によって労災保険料は上がりません。
なお、商品配送のための運転中の事故などは「業務中の災害」に当たります。
2.メリット制
メリット制とは、事業主の災害防止努力を促進するなどの観点から、労災利用の多寡で保険料が増減する制度です。
メリット制は労働者数が20人未満では適用自体がありませんし、100人以下の場合でも、職種によっては適用がない場合があります。
交通事故のために労災を利用しても保険料が上がらない場合でも、事業者の側で保険料が上がるという勘違いをされているケースが一定数見られます。
交通事故で労災を利用する場合、複数の利点があります。(詳しくは、【交通事故Q&A】交通事故と労災保険についてをご覧下さい。)
弁護士や社会保険労務士などの意見を求めてみるとよいでしょう。