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被害者の精神的苦痛を考慮し、裁判基準以上の慰謝料が認められた事例
【相談者】 | 女性(70代) / 福岡市在住 / 職業:兼業主婦 |
【傷病名】 | 右足関節開放性脱臼骨折等 |
【活動のポイント】 | 調査会社対応・示談交渉 |
【サポート結果】 | 裁判基準の2割増の傷害慰謝料の補償 |
主な項目 | 金額 |
---|---|
傷害慰謝料 | 300万円 |
休業損害 | 65万円 |
入院付添費 | 14万円 |
入院雑費 | 19万円 |
その他 | 26万円(親族の交通費含む) |
最終支払額 | 424万円(治療費含む) |
相談・依頼のきっかけ
70代の福岡市在住の女性が、信号機による交通整理の行われている交差点において、青信号で横断歩道を徒歩で渡っていたところ、進行方向が青信号で右折してきた車に衝突されるという交通事故に遭いました。
この事故で、右足関節開放性脱臼骨折等の4ヶ月以上の入院を要する大怪我を負われました。
事故直後、県外にお住まいのご家族の方よりお問い合わせをいただき、保険会社との今後のやりとりについてお願いしたいとのご希望で、ご依頼をお受けいたしました。
当事務所の活動
事故の原因調査には、外部機関である調査会社が入って行うことになり、被害者女性に代わり当方で質問事項の回答等の対応をいたしました。
また、被害者女性には、事故当時、介護が必要なご主人様がご自宅にいらっしゃったほか、複数の知人宅等で家事手伝いのお仕事もされていました。
被害者女性が入院されたことにより、ご主人様の介護は外部ヘルパーを依頼することになりましたが、奥様以外の介護をご本人が受け入れ難かったこともありました。
そして、被害者女性の入院中にご主人様は亡くなられてしまいました。
このことにより、被害者女性は自責の念に駆られ、大変大きな精神的苦痛を感じられたという経緯がありました。
事故による怪我の治療が終わり、調査結果の報告も踏まえ、当方から加害者側保険会社に損害賠償額の請求を行ったのですが、請求する損害賠償額には、これらの点を考慮にいれた金額を提示いたしました。
その他、県外にお住まいのご家族がお見舞い等で福岡にいらっしゃる際の費用や被害者女性の休業損害等、適宜保険会社に請求を行い、被害者女性やその家族が事故による怪我の治療中に金銭面で困ることのないようサポートしました。
当事務所が関与した結果
保険会社との示談交渉の結果、424万円の補償を受けることができました。
特に、傷害慰謝料については、入院中にご主人が亡くなられたことによる精神的苦痛を考慮し、裁判基準の約2割増しとなる300万円が認められたほか、退院後も可動域制限、痛み等により思うように体が動かせず休業を余儀なくされていたことから、通院期間中の休業損害についても獲得することができました。
弁護士の所感(解決のポイント)
今回の主な争点は、慰謝料の増額でしたが、事故とご家族が亡くなられたこととの因果関係は通常認められません。
しかし、保険会社との交渉の結果、精神的苦痛が考慮された回答をもらうことができ、十分ではないと思いますが、被害者の方には納得していただけたのではないかと思います。
交通事故により、ご家族の人生が大きく変わってしまう場面も多くあります。
このような場面でも、できるかぎりのサポートをしていくことが重要であると改めて感じた事案でした。
2019.5.10掲載