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過失割合が変更された事例
過失割合の異議申立てが認められた事例
【事例】
自賠責から「相手方が無過失のため賠償金の支払い無し」と判断されていたが、異議申立てにより過失が認められ、賠償金を獲得することができた事例
交通事故状況
信号機により交通整理が行われている交差点において、加害者運転車両と、赤信号無視で左方から侵入してきた被害者運転原動機付き自転車が出合い頭に衝突し、被害者が命を落とされたという事故でした。
自賠責の判断
加害者は、被害者に対し損害賠償責任を負わないものと判断する。
本件事故は、赤信号に従わず交差点に進入した被害者の過失に起因して発生したものといえる。双方の位置関係、交差点の見通し状況などから、加害者は制限速度を守って走行しており、事故回避の余地がなかったことが認められる。
したがって、加害者に過失はなく、損害賠償責任は発生しない。
当事務所の活動
被害者の遺族の方が来所され、賠償金の支払いについて相談されました。
ただちに受任し、刑事記録を取り寄せ、両車のスピード、当時の時間帯、天候、見晴し状況等の事故状況を確認しました。
異議申立てをし、加害者に過失があるということを主張しました。
目撃者の証言によれば、加害者が被害者の存在に全く気付かずノーブレーキで衝突していたということ等から、発進時に前方及び左右を確認すべき義務に違反していたという過失があることを具体的に主張しました。
結果
紛争処理委員会では、加害者に過失がないとはいえないとして、損害賠償責任があると判断されました。
これにより、被害者に重大な過失があることで5割の減額がなされたものの、自賠責から賠償金が支払われることになりました。当初は全く賠償金を受け取ることができないこととなる事態だったのですが、最終的には約900万円が自賠責から被害者の遺族に支払われました。
紛争処理委員会の判断
「加害者は被害者に対し損害賠償責任を負う。一方、被害者には赤信号に従わず交差点に進入し本件事故を惹起した重大な過失が認められ、その過失割合は9割以上10割未満と判断されることから、損害額から5割の減額を適用することが妥当と判断する。」