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【事務所コラム】弁護士複数人体制における交通事故案件の情報共有の取り組みについて
弁護士複数人体制における情報共有の取り組みについて
当事務所は、弁護士10人体制となり、より多くの交通事故被害者の救済に取り組む環境が整いました。(2020年5月現在)
交通事故というのは多くの法律的な論点を抱えています。
また、交通事故案件を適正な解決へ導くためには、法律的な知識だけではなく、保険の知識や保険実務の理解、医学的な知識など他分野への深い理解が必要です。
これは、重篤な怪我を負われた方であればあるほど、適切な賠償を得るためには、それらの知識が必要となり、多くの問題を解決していかなければなりません。
このとき、どうしても弁護士一人の力では限界が出てくる場面もあります。交通事故と一口にいっても、事故態様やお怪我・後遺症の内容等は千差万別ですから、未知の事例に取り組むときには、多大な調査や研究が必要となり、時間が掛かってしまうのです。
その点、複数の弁護士がそれぞれの知識と経験を共有できるというのは、迅速に、かつ、適正な補償を受けるために非常に有用なものだと実感しています。
高次脳機能障害やCRPSなど、より専門的な知見が必要な症例について、特に、この複数人体制のありがたさを実感します。
例えば、高次脳機能障害について後遺障害等級の申請をする場合、高次脳機能障害という大きな括りで捉えるのではなく、具体的にどのような障害が残っているか(記憶障害なのか、言語障害なのか、人格変化なのか、あるいはそれら複数の障害なのか、その程度はどの程度か)を一つ一つ立証していく必要があります。
この立証資料の一つとして、神経心理学検査という検査があるのですが、果たして被害者の障害を立証するのに一番適した神経心理学検査はなにか、そしてその検査を実施可能な病院はどこかといったものを調査する必要があります。
このとき、自分が経験したことのない症例であっても、他の弁護士が経験している症例であった場合には、「こういう症例だったら、こういう検査を受けるといい。○○病院だったらその検査キットを備えている」という情報が瞬時に手に入ります。
弁護士一人で経験できる症例には自ずから限りがありますので、このような情報共有は、迅速かつ適正な補償を得るための重要な取り組みだと考えています。